現代の図書館とは日本図書協会によって発行されている雑誌であって図書館に関する研究結果が掲載されています。

vol47号は漫画に関する特集でした。

実際に読んで初めて考え、知ったことを書いていきたいと思います。

「図書館の漫画掲載雑誌の保存について」

世にあまたとある漫画雑誌。週刊少年ジャンプや週刊サンデーをはじめとするそれらを図書館で収集することにはどのような意味があるのでしょうか。


一つ目 書籍化の機会を与えられなかった作品の調査、研究に必須の資料としての意義

日本のマンガは新聞や雑誌などに一度掲載されてから、まとまった分量がたまったときに書籍として出されるのが一般的です。そのためなかには、いろいろな都合で書籍化されなかった作品も多く存在します。また、1960年代は雑誌などにのった作品が単行本化されるという流れが一般的でなかではありませんでした。


それにより、単行本化されなかった作品を見るためには雑誌そのものの存在が不可欠になってくるのです。

二つ目 文献学的な異版研究の資料として


書籍や雑誌などの媒体の違いによって同じ作品であっても異なるところが存在します。

書籍化される際、作者や編集者の手によってセリフの変更や書き直し、カラーからモノクロへの変更などが行われ差異が生まれます。

それらは作品の解釈における本質的な問題となる可能性もあるため雑誌初出のものも重要なのです。

三つ目 初出当時のその作家、作品の位置づけを知る資料として


作品の初出の雑誌を調べることでその作品が掲載雑誌においてどのような役割、文脈を与えられていたのかを知ることができます。このような情報をたくさん含んでいるのが初出雑誌なのです。

四つ目 文化史 社会史の資料として


マンガが掲載されていた雑誌を調べることで見えてくることがあります。その雑誌が発行された当時の社会的な背景、ありようを研究することも重要なテーマです。


以上四つの観点から重要性が存在することがいえるでしょう。