このライトノベルがすごい!2011 書評

このライトノベルがすごい!2011

このライトノベルがすごい!2011

毎年恒例となった、ライトノベルのランキングを発表するこの本。価格は500円ながら、さまざまなライトノベルの情報が載っているので、次に読みたい作品を探している人は非常に便利な本となっている。

メインコンテンツは、ライトノベル作品のランキングと男性、女性の登場人物たちのランキング。お気に入りの登場人物がランキングに入っているか、どきどきしながら見て欲しい。


個人的には、イラストギャラリーが嬉しかった。文庫本サイズより大きなサイズで見る事ができるイラストはいつも見るのとは違ってより魅力的で、これだけでも買った価値があった。

新人賞45作品の紹介ページは、新人作品を教えてくれるので、まだ手に取ったことのない作家でも読者に知ってもらえるきっかけとなっていいものだろう。

そして、最後の方の協力者アンケートこそがこの冊子の本当の価値を占めている。多くの作品に触れてきた協力者たちの方が一般的なライトノベル読者の感覚よりも優れている事が多いからだ。
事実、協力者が選んだ作品は、作品ランキングとはだいぶ違うものがある。かといって、彼らだけの意見で作れば、偏った冊子となり一般的な売れている作品の数が減る事で、本来のライトノベルを(そんなにライトノベルを読まない読者)に紹介するという意義を失ったものになりかねないのでバランスが大事だろう。

個人的におすすめの作品は、協力者のランキングにあった『羽月莉音の帝国』だ。紹介のエントリーをいくつか書いているので暇だったら読んで欲しい。
2010-11-19 - Sa雪→書を読むこと

最後に要望としては、もう少し対談を増やして欲しいかな。後、各レーベルの担当者を集めて座談会とかどうだろうか。
それは来年に期待しておこう。
安いし、買いの冊子だった。