各レーベルの未来の主役になりそうなものの条件

いよいよ22巻にて、『ゼロの使い魔』が終わり『灼眼のシャナ』も最終章へと歩みを進める。まさにレーベルの主力が変遷を迎えようとしている。こうした作品は、多くの場合巻を重ね長いシリーズになることでその地位を確固たる物にしていく。例えば、前述の2作品もそうであるし、とある魔術の禁書目録アスラクラインレンタルマギカ生徒会の一存もそうである。これは、単純に作家が書きたい物が膨らんで長くなったという要因の他に出版社側からのシリーズ化の要望もあるだろう。
また、ライトノベルという物がいわゆる一般向け作品と比べて本の厚さに薄いということも影響していると思われる。いずれにせよ、これからの各レーベルの主役という物はまだ既刊が5巻ぐらいしか発行されていないということが第一条件となるだろう。

そして、アニメ化がされることが次の条件となる。なぜならいままでは大きく売れている作品がアニメ化されていたが、売れ行きが良さそうな作品の起爆剤としてアニメ化されることになるからだ。あくまでも広告として。その効果はISが証明している。

売れるシリーズを確立すればしばらくは売れ行きが安泰であるが、それがなくなったときの減収は底が知れない。ばくちのような物だ。そうして中小の出版社は生まれては消えを繰り返してきた。ライトノベルを発行している大手の会社達は他の部署もあるわけですぐにどうこうなるわけではないが、結果いかんでは、部署の規模縮小が行われる可能性がある。

それぐらいヒットシリーズを作ることは各レーベルにとって重要なことなのだ。