美しい偏光顕微鏡写真

地質学で多く使われる顕微鏡に、偏光顕微鏡というものがある。原理を詳しく説明していると、意欲がなくなるので割愛する。簡単にいうと、光を偏光板に通して偏光させた状態で、鉱物を通し、その像を見るというもの。二つの偏光板があって、下方ニコルと上方ニコルという。二つのニコルを入れた状態をクロス、下方ニコルだけをいれた状態をオープンという。

偏向顕微鏡を用いて、色や屈折率、組織の特徴、直消光か斜消光などを判別することで薄片(岩石をチップにしてプレパラートに貼り付け、グラインダーで擦って薄くして光を通すようにしたもの)に見られる鉱物を鑑定することが出来る。そしてその鉱物組み合わせや各鉱物の特徴を用いることでその薄片にした岩石がどんな岩石でどんな性質を持っているかを調べることが出来る。

その偏光顕微鏡で撮影した画像のサンプルを示す。松本市宮入林道で採取した花崗閃緑岩である。命名は、撮影のみのためしていない。



白黒の縞模様(アルバイト双晶)が見えるのが斜長石である。各縮尺において下のほうがクロスで上のほうがオープンの写真である。上の方のクロスで120度の劈開が入っていると思われ、オープンで緑色っぽい有色であるため、角閃石であると考えられる。そのほか石英や斜長石がある。石英は中央に位置しクロス無色のものである。






斜長石はわかるが、あとは微妙。自分が撮影した場所が悪い。気泡が二つほど入っている。


まとめ
顕微鏡観察も大変だが、薄片を作るほうが苦手です。