なんで日本に火山が多いのかという話

御嶽山が噴火しました.大変なことになったという感想を抱いたひとも多いでしょう.大惨事です.早くけが人や取り残された人が山から戻ってこれることを願うばかりです.

しかし,どうして日本には火山がこんなにあるのでしょうか.不思議ですね.

火山ができるにはマグマができる必要があります.火山の下にはマグマだまりというマグマがたまっている場所があって,それが噴火には関与しています.しかし,どうしてマグマができるのでしょうか.

マグマは岩石が溶けた物です.実は岩石が溶けてマグマが発生する場所は世界的に限定されています.おおまかに分けると,沈み込み帯,海嶺,ホットスポットです.ハワイなどがホットスポットにあたり,海嶺は太平洋の真ん中のほうにあったりします.そして日本は沈み込み帯に属しているために,マグマが発生して火山がたくさんあるのです.

沈み込み帯とはどういう地帯なのでしょう.それはプレートが関わってきます.皆さんも知っていると思いますが,地球表面は固体のプレートによって分割されています.日本付近で言えば,太平洋プレート,フィリピン海プレートユーラシアプレート,北アメリカプレートの4枚のプレートがあります.これらは相互に端の方で沈み込んでいます.日本はプレートの端であり,まさにこの沈み込み帯に属しているわけです.

岩石が溶けるには,温度と圧力が関わってきます.溶けるには,融点を上回れば良いわけです.地下に行けばだんだんと熱くなりますが(地温勾配)なかなか融点を超えません.しかし,ここで水を加えると融点が下がり,岩石が溶けるようになります.

日本列島に沈み込んでいるプレートは,その沈み込みにより地下へ水を供給していると推測され,その結果として地下でマグマが発生しています.そして出来たマグマが,密度の関係で上昇し,火山ができています.

そういうわけで,日本には火山がたくさんあるのです.

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